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アメリカ 基本情報

Copyright (c) 2009 Takeshi Fujiyoshi

このページの情報は 2006年9月〜2009年5月時点 のものである。

目次

出入国

日本人はビザ不要。90日まで滞在可能。

空路で入国

入国カードと税関カードを記入する。 入国カードにはビザ用I-94(白色)とビザ免除用I-94W(緑色)の二種類ある。 ビザなしで入る場合は後者を使う。 機内で渡されるが、中南米から飛んでくるとビザ用やスペイン語版を 渡されたりするので、その場合は空港についてから欲しいカードをもらえばよい。

ビザなしで空路で入国する条件として、 アメリカ国外への出国チケットを持っている必要がある。 ただし、カナダ、メキシコ、カリブ海の国とかはダメらしい。 陸路で入国する場合は無くても良いはず。

質問は、滞在予定日数、旅行の目的、アメリカ国内での行き先など聞かれる。 審査官によって多かったり少なかったり細かかったり大雑把だったり色々。 質問が終わると、手の指の指紋と顔写真を撮られる。 パスポートに入国印が押され、入国カードの半券を渡される。

アメリカの空港では乗り換えだけの場合でも一度入国し、 預けた荷物を引き取らなければならない。 税関を抜けたあと、乗り換え専用のところで荷物を預ける。

ところで、最近はESTAとかいうシステムでネットで事前に登録しとかないと いけないとか。自分はそんなこと知らずにベネズエラから飛んできたけど 入国できた(2009年2月の話)。

カナダから陸路で入国

国境のハイウェイ上にあるイミグレーションで入国手続きする。 車と同じ行列に列び順番を待つ。 なるべくマイナーなルートを選んだ方が待ち時間が短かくて良い。

基本的には係員の指示に従うだけ。 自分のときは、ゲートで係員にパスポートを渡して質問に答えたあと、 別の入口からオフィスに入り、入国カードと税関カードを記入して渡し、 手の指の指紋と顔写真を撮る。質問は行き先を聞かれたのみ。 終了するとパスポートの入国印と入国カードの半券をもらえる。

手数料6ドル必要(2006年9月)。カナダドルは不可。 自分はUSドルを持っていなかったのでイミグレーションのすぐ脇にある免税店で 両替してきた。店の無いところではどうすれば良いのかは不明。

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メキシコから陸路で入国

未確認だが、ブラウンスビル−マタモロスの国境を見た感じでは、たぶんこう。

国境のイミグレーションで手続きする。 車用のゲートと歩行者用のゲートに分かれている。 自転車は車用のゲートに列んで順番待ち。手順はたぶんカナダと同じ。

すでに入国手続きが済んでいて有効な入国カードの半券を持っているなら 簡単な口頭審査だけで入国できる。 持っていなければ、オフィスで入国カードと税関カードを記入したり 指紋と顔写真を撮ったりして手続きすれば入国印と入国カードの半券をもらえる。

思うに、荷物はメキシコ側の宿に置いたまま先に入国手続きを済ませて しまった方が楽かも知れない。 メキシコの出国手続きはその後ですればいいような。

出国

出国手続きはないが、入国カードI-94/I-94Wの半券を返す必要がある。

アメリカから空路で出国する場合は、 搭乗ゲートで航空会社のスタッフが回収してくれる。 陸路で出国する場合は誰も回収してくれないので、 自分でイミグレーションなり領事館なりへ返しに行く必要がある。

もしも日本まで持ち帰ってしまった場合は、 出国した証拠と英文レターを付けてアメリカへ郵送しろと 以下のサイトには書いてある。

めんどくさ。

言葉

公用語は英語。 テキサス州全域とフロリダ州のマイアミは中南米人が多いため、 スペイン語が公用語の地位を得ている。

アメリカ人の英語の発音は聞きとりにくい。 年配の人はアクセントが強くて逆に弱い部分が全然耳に入ってこない。 若い人の発音は滑らかだが単語の区切がなく一文まるごと流れていってしまう。 ゆっくり話してもらうとその聞きとりにくさが更に極立ってきて、 こっちが期待するような発音にはならない。

英語には日本語には存在しない発音が多数ある。 ある店で「マップ(地図)はありますか?」と店員に聞いたところ モップ売り場に案内された。地図は「メァップ」と発音しなければならない。 ポリスに職務質問されたとき「ジャグは持っているか?」と聞かれたが、 「ジャグ」が「ドラッグ」のことだというのは スペルを教えてもらうまで分からなかった。

英語では「t」を「l」か「r]のように発音をすることが多いようである。 例えば「リトル」は「リルル」または「リルウ」と聞こえる。 これは自分がそれっぽく真似してみても前後の単語との繋がりがあるので結構通じる。 しかし、自転車屋で「ボトルはありますか?」と聞いても通じないので 「ボルル」「ボルウ」と言いなおしてみても決して通じなかった。 あと「グリルドチキン」の「グリルド」のように「r」と「l」が連続する単語も 発音が難しい。

お金

通貨単位はドル。英語ではダラー(dollar)、複数形でダラーズ(dollars)。 頭に「$」記号を付けて表記する。 他国のドルと区別する場合はUSドル、USダラー、US$。 1/100の補助単位セントがあり、小数2桁で表記する。

セントのコインには数字が書いてないので慣れるまで買物が疲れる。 25セントコインは「クォータ」と言う(1/4の意味)。 クォータなんて計算がややこしくなって不便だと思うのだが、 これを真似している国があるから不思議だ。

店などで値段を言うときは、単位のダラーやセントは付けないのが普通。 また、大きな数値は2桁ずつ区切って言う。 134ドル56セントならば「ワン、サーティーフォー、フィフティーシックス」となる。

レート

  • 2006年9〜11月時点のレートは 1ドル=118円。
  • 2007年10月時点のレートは 1ドル=117円。
  • 2009年2〜4月時点のレートは 1ドル=99円。

ATM

国際キャッシュカード対応のATMはどこにでもある。 対応していないATMの方が珍しい。 ハイウェイ沿いのガソリンスタンドのコンビニにもある。 田舎のコンビニATMはピーガーガーとか言うやつもあってちょっと不安だが。

クレジットカード

クレジットカードは少なくともVISA、MasterCardはどこでも使える。

高額紙幣

殆どのATMでは最高20ドル紙幣までしか出てこないため、 100ドル紙幣と50ドル紙幣を手にすることは滅多にない。 自分の経験ではマイアミの空港のATMだけ100ドル紙幣が出てきた。 50ドル紙幣や100ドル紙幣も店で普通に使うことはできるが、 店員が蛍光ペンみたいなペンで線を引いて偽札チェックするようである。

宿泊

モーテル

自転車旅で泊まるホテルは殆どがモーテル(MOTEL)になる。 それ以外のホテルは田舎街では見つからない。

料金は、自分が泊まったところでは一泊26〜73ドル、平均47ドル。 傾向としては、南の方は安く北の方は高い。また大学の周辺は安い。 今までの最安はミズーリのローラで26ドル。 アーカンソー、テキサス、ジョージア、テネシー州では30ドル台前半が多く、 ペンシルベニア州とニューヨーク州では60ドルを切るところは無かった。

中南米とは違い、この国のホテルは安くても十分なクォリティが確保されている。 バスルームとテレビは必ず付いている。 電子レンジと冷蔵庫が付いている所が多い。 2009年現在、ワイヤレスインターネットアクセスが可能なモーテルは多数ある。

チェックインは13時か14時からのところが多いが、 それよりも前に入っても大抵は入れてもらえる。 チェックアウトは11時のところが多い。

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ホステル

大都市にはドミトリー形式のホステルがあるかも知れない。 この国ではインフォメーションセンターを見つけるのが大変難しいので、 事前に調べておかないと困ったことになる。

料金は、自分が泊まったところでは一泊18〜30ドル、平均25ドル。 部屋のベッド数によって料金が異なる(ベッド数が多い方が安い)。 また、混み具合によって料金が変動するホステルもある。

快適さは宿泊客の人口密度による。

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キャンプ場

RVの旅行者をターゲットにしたキャンプ場が全国にある。 キャンプ場の数は地域によって違いがある。 自分が走ったルートではこんな感じ。

ミネソタ州

わりと多い。幹線道路沿いでかつ街に近接している。

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アイオア州
わりと多い。街に近接しているが幹線道路沿いにはなく、 行き当たりばったりで見つけるのは難しい。
ミズーリ、アーカンソー州
少ない。州立公園のキャンプ場はあるが、 街からも幹線道路からもかなり離れている。
テキサス州
街から遠く離れたハイウェイ沿いにたまにあるが、 RV専用でテント泊が出来なさそうな雰囲気がする。利用したことはない。
フロリダ州
湖のまわりなどにまとまって存在する。
それ以外の州(ジョージア〜バーモント)
少なかったと思う。そもそも探していないので分からない。

利用料は、自分が利用したところでは1サイト一泊$3〜24、平均$11。 大都市の近く(200km圏内くらい)にあるキャンプ場は利用料が高いが、 特に設備や立地が良いわけではない。

トイレ、シャワーなどの設備の充実度は当たり外れがある。 一番下は、水道もテーブルも木も無いただの広場に仮設トイレと何故かRV用の 電気コンセントだけがあるところとか。

何にしても、カナダと比べると使いにくい。

野宿

ここで言う野宿とはキャンプ場施設を利用しないキャンプのこと。 ブッシュキャンプとかロードサイドキャンピングとか言う。

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野宿のやりやすさは地域によって異なる。 ただ、自分の野宿のやり方も最初の頃と終わりの頃では変わってきたので 単純に比較できないが。

ミネソタ、アイオワ州
キャンプ場を利用していたので分からない。
ミズーリ、アーカンソー、テキサス州
閉店後の店の軒下などに勝手にテントを張っていた。 21時以降から。朝は早く撤収。炊事はせずレストランなどで食べる。 寝ているときに警察に捕まったり追い出されたりしたことはない。
フロリダ、ジョージア州
ハイウェイ沿いの林の中にテントを張って野宿していた。 それ以降に行った州に比べると良い場所が多くやりやすかった。 ジョージア州では、雨の日に閉店後の店の軒下に勝手にテントを張っていたら ポリスが来て追い出されたことがある。
テネシー 〜 バーモント
ハイウェイ沿いの林の中にテントを張って野宿していた。 人口が多くどこまで行っても人家が切れず毎日場所探しが難航した。 森林地帯でも「私有地だから侵入禁止」の注意書きがあちこちにある。 ニューヨーク州では、朝出発するとき土地の所有者に見つかって 「私の土地で何をしていた! メキシコへ帰れ!」と怒鳴られたことあり。

何にしても、南米に比べるとやりにくいのは事実。 南米ではどこで寝ていても怒られることはないので。

食事

普通のレストラン

普通のレストランを利用していたのはミネソタ〜テキサスのみ。 もしかしたら地域によって違いがあるかも知れないが。

朝食

卵、ハム or ソーセージ or ベーコン、ハッシュブラウン、トースト のセットが多い。コーヒーは別料金で飲み放題。ボリュームはある。 卵の調理方法はサニーサイド、オーバーイージ、スクランブルを選択。 大抵は卵2つ使う。オムレツは卵3つとかから。 自分の場合、一食平均6.80ドル

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昼食、夕食

色々あり、特に決まったパターンはない。 ランチはその日のスペシャルがお得感があって良いと思う。 ディナーにはそーいうのはない。 自分の場合、一食平均8.30ドル。

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サラダは単品であるが、主菜として存在するため量が多くて高い。 問題だと思う。

チップは基本的に払わないことにしている。 ただ、ウェイトレスが勝手におつりをチップとして持っていってしまう店あり、 印象悪い。

ファーストフード

ハンバーガー系のファーストフード店はどこにでもある。 レストランよりも簡単に見つけられる。

自分の場合、一食平均5.50ドル。

2006年に旅したときは無愛想で対応の悪い店員が多くて印象が悪かったが、 2009年に旅したときはそうでもなかった。

下の写真はマクドナルドのデラックス・ブレックファスト。

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ガソリンスタンドのDELI

ガソリンスタンドの店には「DELI」と呼ばれるファーストフードコーナーが 付いているところが多い。店内での飲食も可能。 また、DELIが無くてもホットドッグが置いてある店は多い。

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中華料理

中華料理店は、ビュッフェ形式のレストランと持ち帰りファーストフード系の 2種類が主流。

中華レストランは人口5千人くらいの街からある。 ビュッフェは当たり外れが激しい。 自分の記録では一食平均7.70ドル。

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ファーストフード系はランチメニューが安くてボリュームあってお得。 持ち帰り用だが、店内での飲食が可能な店が殆ど。 自分の場合、一食平均5.10ドル。

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メキシカンレストラン

テキサス州にはメキシカンレストランが多い。 普通のレストランを探す方が難しい。 メキシカンとはいってもアメリカンメキシカンであって、 実際のメキシコとは大分違う。

自分の場合、一食平均7.10ドル。

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オーナーも従業員もメキシコ人か中米人だけど、 チップを払わずに何度も同じ店に出入りしてると店員の対応が悪くなる。

フードコート

ショッピングモールなどにはフードコートがある。 自分の場合、一食平均7.10ドル。

食料品

スーパー

スーパーは広く普及している。 人口が多いため、幹線道路を走っていれば大型スーパーは1日に何か所もあり、 キャンプで自炊するには都合が良い。

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1ドルショップ

日本の百均に相当する店がスーパー以上に沢山ある。 缶詰、パスタ、スナック、飲み物など食料品も充実していて、 スーパーより安い物も多いので有効利用したい。

店名は「FAMILY DOLLER」「DOLLER GENERAL」他。

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ガソリンスタンドのコンビニ

スーパーや1ドルショップより値段は高いが食料品を売っている。

物価

自分の買物記録より。参考まで。

飲み物
  • フルーツジュース 16flozボトル: $1.30〜1.70
  • フルーツジュース 1.8Lパック: $3〜4
青果
  • りんご1つ: $0.30〜0.50
  • トマト1つ: $0.75〜0.85
  • バナナ1本: $0.15〜0.25
缶詰
  • パスタ缶詰(200gくらいの): $0.90〜1。 Chef BOYARDEEシリーズのSpagheti & Meatball他。 スパゲッティ用のトマトソース代わりに使ってた。
  • 豆缶(200gくらいの): $0.70〜1。 これもスパゲッティの味付けとして使っていた。
  • イワシ缶(80gくらいの): $0.70〜1.20
  • ツナ缶: $0.60〜1.10
その他食料
  • スパゲッティ 16oz: $0.80〜1.60
  • 米 16oz: $0.90〜1.40 (常に一番安いやつ)
  • レーズンベーグル6個入り: $2〜2.60
  • パスタ用トマトソース(20ozくらい): $1.50〜1.70。ビン入りで重い
  • ソーセージ8本: 安くて不味いのは$1〜1.20、高いのは$2.50
  • スライスチーズ(12枚): 安いのは$1、高いのは$2.50
  • 卵6個: $0.85〜1.20
  • クラッカー(16oz): $0.79
  • キッコーマン醤油(5oz): $1.30

気象状況

時期、場所によって色々。 定量的なデータがないのであてにならないが。

9〜10月のミネソタ、アイオワ、ミズーリ、アーカンソー、テキサス州
特に問題はない。雨は普通に降る。 アイオワ南部からミズーリ北部にかけて南風が多く、 テキサスでは東風が多かった気がするが、たまたまかも。
3月のフロリダ州
海岸沿いは暑い。マイアミではクーラー使ってる。 内陸に入ると寒くなる。天気による。
3月のジョージア州
天気が崩れると寒い。
3月下旬〜4月上旬のアパラチアン山脈西側
天気が崩れっぱなし。寒い。
4月上旬のペンシルベニア州西部とニューヨーク州西部
とても寒い。雪が降る。吹雪もあった。0℃対応の寝袋では少々きつい。
5月上旬のコネチカット、マサチューセッツ、バーモント州
全く問題なし。

道路状況

一般ハイウェイ

場所によって違いがある。 走ったところしか分からないが、こんな感じ。

ミネソタ州
州北部は交通量が少ないが路側帯は狭い。州南部は路側帯が荒れ気味。 それ以外の区間は路側帯は概ね広く綺麗に舗装されている。 地形は殆どフラットか軽いアップダウン。
アイオワ州

路側帯は広いが殆ど舗装されていない。 地形は北半分はフラット、南半分はアップダウンの激しい丘陵地帯。 南へ行くほど激しくなる。

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ミズーリ州
路側帯は綺麗だったり、未舗装だったり、狭かったり、ボコボコに荒れていたり、 場所によって色々。北から南まで起伏の激しい丘陵地帯が果てしなく続く。 コロンビアやジェファーソン・シティなどの都市もアップダウンだらけ。
アーカンソー州
国道の路側帯は幅1mくらいは舗装されている。州道は狭いところが多い。 北部はミズーリに引続き激しい丘陵地。リトル・ロックより南西部は殆どフラット。
テキサス州
路側帯は広く綺麗に舗装されている。 場所によって多少のアップダウンはあるが全体的にはフラット。
フロリダ州

路側帯は概ね幅1mくらい綺麗に舗装されている。 全体的にフラットな地形。

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ジョージア州西部
路側帯は幅1〜2m舗装されているが、路面にギザギザが付けられていて 走りにくい。勾配がゆるめのアップダウンは多い。 アトランタ市内のみボコボコの丘陵地帯、とても疲れる。
テネシー州東部
国道の路側帯は大方広く綺麗に舗装されている。 アップダウンの多い地形だが、まだまだ序の口。
バージニア州西部
路側帯はデバイデッドハイウェイでも未舗装のところが多い。
ケンタッキー州東部
路側帯は広く舗装されている。サイドラインのすぐ外側(路肩側)に ギザギザが付けられているため、幅が狭い路側帯の上は走れない。 アップダウンは多いが、まだまだこれから。
オハイオ州東部
オハイオ川沿いのハイウェイは比較的ゆるやかで交通量も少なく走りやすい。 路側帯は広かったり狭かったり場所によって変化する。
ウェスト・バージニア州西部
オハイオ川沿いのハイウェイは大きくて急なアップダウンが連続し、 路側帯は狭くて交通量が多い。オハイオ州側を行く方が絶対にいい。 それ以外のところも路側帯は狭い。
ペンシルベニア州西部
起伏の非常に激しい丘陵地帯が果てしなく続く。 路側帯は幅1mくらい舗装されている区間が多い。
ニューヨーク州

全域を通して路側帯は広く綺麗に舗装されている。 バッファロ〜オルバニー間は大きなアップダウンが果てしなく続く丘陵地帯。

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コネチカット、マサチューセッツ、バーモント州
わりと走りやすかった。写真撮ってないので思い出せない。

高速道路

「インターステートハイウェイ」という高速道路が全国に張り巡らされている。 自転車は通行禁止。走るとポリスに捕まるらしい。 とても広い路側帯が付いていて勾配も緩やかで走りやすそうなのに勿体ないこと。

インターステート以外では一般国道や州道が部分的に高速道路になっている 区間がときどきある。こっちも自転車通行禁止のところが多いが、 ハイウェイを真っすぐ走っていたらいつの間にか高速道路区間に入っていた ということが多く、面倒なのでそのまま走り抜けている。 今のところポリスに捕まったことはない。

大都市ではこの2つが入り混って都市高速を形成している。 ニューヨークでは都市高速に迷い込んでそのまま走っていたら、 1分もしないうちにポリスに捕まり、 自転車を荷物ごと持ち上げて柵から外側の遊歩道に追い出された。

下の写真はピッツバーグで迷い込んだ都市高速。路肩が無くて恐怖!

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バイパス? ビジネス?

街に入る手前でハイウェイが二手に分かれる場合がよくある。 一方は市街地を迂回するいわゆるバイパス。 もう一方は市街地の中を通り抜ける「ビジネス」。 道路番号の下に「BUSINESS」とか「BUS」とか書いてあることが多い。

さて、レストランやスーパーを探しているとき、どちらへ行くべきか? 普通に考えるとビジネスへ行く方が店がありそうな気がするが、 田舎のダウンタウンは寂れていてバイパスに施設が集まっていることが多いし、 そうでないこともあり、判断が難しい。 何でもバカ広いのが特徴のアメリカでは、気づいたときには街は遥か後方にある。

地図

道路地図は大陸一充実しているが、欲を言えば色々ある。

地図は広げるタイプの物より本型になっている方が使いやすい。 米国全体の道路地図は本型で一見良さそうなものが色々あるが、 使ってみると大雑把で不十分。 州単位のものは広げるタイプのは多種あるが、本型のものはない。

アメリカは道路網が充実しているので、細かい地図を持っていた方が楽しめる。 やはり州単位がおすすめ。縮尺は100万分の1くらい。5ドル前後。 ハイウェイではこれで十分だが、市街地で迷うことはある。

州単位の地図はその州のガソリンスタンドのコンビニに売っている。 州境付近なら隣の州にも売っているかも。 店によって置いてある物がバラバラ。都市部では見つけにくい。

補給性

自分が走ったルートに関しては、十分短い間隔で街、店があり、 大量の食料を持ち運ぶ必要は全くなし。 毎食レストランか出来栄えの物を買って食べるのならば自炊する必要もない。

水はガソリンスタンドや大型スーパーのトイレで補給可能。 民家でもらうようなことはまずない。 場所によってはとても綺麗な水の小川が流れているところもある。

自転車屋

大都市には自転車屋は沢山あり、 パーツの入手性とメンテナンスに関しては問題はない。 ただし、パーツの品揃えは店員の好みが反映されているので、 こだわると取り寄せに時間がかかる。

自転車屋の場所は、電話帳なりGoogle Mapsなりで調べれば出てくる。 Google Mapsは誤情報が多く何度も騙された。

メンテナンス料は高い。 ブレーキ調整で10ドル、ヘッドの調整で10ドル、と言った感じで取られる。 完全オーバーホールは一度だけやった。まけてくれて120ドル。

小都市にも自転車屋はあると思うが、 行き当たりばったりで見つけるのは難しい。

ツーリング用のバッグを店頭で扱っている自転車屋は少ない。 MTB用26インチのタイヤはオフロード向けの太いブロックタイヤが多く、 ツーリング向きの太さ、形状のタイヤは品揃えが悪い。 ツーリング向きの商品はアウトドアショップ「REI」が品揃えが良い。

キャンプ用品

ガソリン

ホワイトガソリンはホームセンター等に売っているが、1ガロン単位の商品しかない。 1L以下のは大都市のキャンプ用品店でしか入手できないし、高い。 よって、この国では自動車用のガソリンを使った方がいい。

ガソリンスタンドでの給油はセルフサービス式。 自分で好きな量だけ給油した後、店のレジで機械の番号を言って代金を払う形式が多い。 機械の使い方は大体以下のような手順のはず。

  1. 支払方法を選択(現金 or カード) → 現金(Cash)にする
  2. ガソリンの種類を選択 → レギュラーにしておくのが無難
  3. ノズルを持ってレバーを引いて好きなだけ給油する。
  4. 終わったらノズルを戻し、機械の番号を確認して店で料金を払う。

ノズルを引っ掛けてある台座のレバーを上に上げないとガソリンが出ない タイプもあるので注意。かなり勢い良く出るので顔とかにかからにように注意。

有鉛ガソリン(Leaded)はキャンピングストーブで使えない。 今時は無鉛ガソリン(Unleaded)しかないとは思うけど念のため注意。

インフォメーションセンター

インフォメーションセンターはあまり充実していないように思う。 行き当たりばったりで見つけるのは難しい。特に大都市はきつい。

田舎のインフォーメーションセンターはあってもやる気なし、 役に立たない、というのが印象。 テキサス州のある村のインフォメーションで安いモーテルを聞いたところ 「ハイウェイ沿いに沢山ある。どこが安いかは知らん」と面倒くさがられた。 全然使えん。

インターネット

インターネット屋は殆どない。 大都市には稀にあるが10分1ドルが相場。

図書館のPC

街の図書館にはPCが置いてあり、受付で手続きすれば無料で使える。 街の規模が大きくなるほど使用時間など制限がきつくなり使いにくくなる。 日本語を表示できる確率は半々くらい。日本語入力メソッドはまず入っていない。

大学の図書館にもPCが置いてあり、使うことができる。 ただし、外来者用の端末は少なく常に利用者で埋まっている。 大都市の大学よりも地方の大学の方が制限が少なくてやりやすい。 アジア人学生が多いためか日本語を表示できるマシンが多い。 日本語入力できるマシンもたまにある。

ワイヤレスアクセス

ラップトップPCを持っていればワイヤレス接続可能な場所は多い。 田舎ならモーテル。大都市ではホステルでも使えるが窮屈なので、 長時間作業するなら図書館の方が快適かも知れない。 マイアミとニューヨークの図書館は各テーブルに電源タップがついている。

交通機関

大都市では路線バスやLRT(簡易鉄道)などの交通機関がよく整備されている。 どの都市でも全体の路線図が駅やバス停に貼ってある。

駅には自動券売機がある。現金は20ドル紙幣まで使えるが、 おつりには上限があり、日本に比べると使い勝手は悪い。 バスでは小額通貨であってもおつりはもらえない。

アトランタでは11.50ドルで3日間バスとLRTに乗り放題の非接触型カードが 券売機で買える。長期滞在者や住民向けにはチャージ式のカードがある。

ニューヨークの地下鉄ではチャージ式の磁気カードを券売機か窓口で買い、 料金をチャージしながら使用する。 この磁気カード、改札機に通すときエラーになることがよくあるのだが、 エラーで入れなかったのに料金を落とされたことが2回あった。くそ腹立つ。

単位系

この国では単位はヤードポンド法がメインで使われている。

距離

距離はマイル(mile)、短区間はフィート(ft)も使われる。 1マイル=約1.6km。1ft=約30.48cm、つまり 1000ft=約300m ってこと。

標識も地図も単位が書かれていなければマイルである。 1日に何マイル走るのかと聞かれることは良くあるが、 1日に何キロメートル走るのかと聞かれることはこの国ではない。 速度はマイル毎時(MPH)。

長さ
物の長さはフィート(ft)とインチ(in)。 1in=2.54cm、1ft=12in=30.48cm。 2フィート3インチは「2'3"」と表記する。
重さ
ポンド(lb)またはオンス(oz)。 1oz=約28.3g、1lb=16oz=約453g。 スーパーの量り売りはポンド(lb)。 ラップトップPCとかの重さもポンド(lb)。
容積
飲み物のサイズは液量オンス(fl oz)。ガソリンはガロン。 1 fl oz=約29.6ml、1ガロン=128 fl oz=約3.79リットル

ネジ、ボルトナットはインチ規格が主。日本とは異なる。 メトリック規格(メートル法)のものも存在するが店頭に置いてないことが多い。 自転車にはメトリック規格の部品が主に使われているので、 自転車屋以外でネジや工具を買う際には要注意。

自転車旅行の認知度

自転車ツーリングに対する認知度は日本よりは高いと思っていたのだが、 田舎ではあまり知られていないようである。

警察の職務質問

何でもないところで警察に職務質問されたことが3回ある。 そのうち2回は質問の内容がおかしい。

  • 事例1:「銃は持っているか? ドラッグは持っているか? そこに手を付け!」 質問した理由を聞いたら「この村には何もないから歩き回る必要はない」と。 この国の田舎では歩くだけで犯罪者扱いか?
  • 事例2:「何故そこで写真を撮っていたんだ?」 街の入口で写真を撮って何か問題あるんか?

ただ思ったことは、3回とも不審者と見られた上で質問されていると言うこと。 中南米ではそういうことはない。

ホームレス?

田舎のハイウェイを走っているとき、現地の人にいきなり 「お前はホームレスか?」と聞かれたことがある。 この国にはこんなホームレスがいるのか?

また、ある村で店の軒下にテントを張って野宿してきたとき、 「腹は減ってないか? ハンバーガーをやろうか?」 と寄ってきた人がいた。

中南米ではそういうことはない。

お金をくれる人

「君にお金をあげよう」とか言っていきなりお金をくれる人がいた。 全部で5回。金額は0.50〜5ドル。どういうつもりなのか? 中南米にはそういう人はいない。

その他


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