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PuTTYどこでもハック版

Copyright (c) 2008-2009 Takeshi Fujiyoshi

目次

概要

Windows上で動作するフリーのTelnet/SSHクライアントPuTTYに 以下の機能を追加した。

  1. Caps LockキーをControlキーとして機能させる
  2. キーボードレイアウトを強制的に英語配列(101配列)にする
  3. 非固定幅フォントを選択可能にする
  4. 組込み日本語フォントにより日本語を表示する

これらは、筆者が長期海外旅行中、現地の図書館やインターネット屋のPCから 自分のサーバにアクセスして作業する際に欲しいと思った機能であり、 実際かなり役に立った。 しかしながら、自分のPCからアクセスする場合には全く不要な機能ばかりである。

配布物

バージョン 0.6-JP_Y+DKDM-20091218

旧バージョン 0.6-JP_Y+DKDM-20080328 からの機能面の変更はない。 違いはソースコードの僅かな変更とFreeTypeの最新版を使用している点のみ。

ファイル名 サイズ 機能
LICENCE 1.2KB オリジナルPuTTYに付属のライセンス
dkdmputty-tiny.exe 1.2MB Tiny版。組込みフォントなし。
dkdmputty-full.exe 4MB Full版。組込みフォント含む。 但しWindows98では動作しない
dkdmputty-win98.exe 4MB Win98版。組込みフォント含むが FreeTypeによる表示のみ対応。 Windows98向け。
dkdmputty-20091218-src.zip 10KB PuTTYどこでもハック版のパッチ (PuTTY 0.60 ごった煮版2007年8月6日版に 対応)

筆者の経験では、中南米の殆どのインターネット屋では、日本語が表示できなくても 日本語フォントをインストールすることが可能であるため、Tiny版で用が足りる。

上記の実行ファイル(.exeファイル)には、PuTTYどこでもハック版のパッチの他に 以下のソフトウェアおよびデータが含まれている。

使用ソフトウェア 配布元
PuTTY 0.60 http://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/putty/
PuTTY 0.60 ごった煮版 http://yebisuya.dip.jp/Software/PuTTY/
FreeType 2.3.11 http://www.freetype.org/
モナーフォント http://monafont.sourceforge.net/

PuTTYどこでもハック版のパッチには以下のファイルが含まれている。 このパッチには PuTTY Licence が適用される。

Filename Functions
dkdmputty.c 追加機能本体のソースコード
dkdmputty.h 上記のヘッダファイル
putty.h.patch putty.hに当てるパッチ
winctrls.c.patch windows/winctrls.cに当てるパッチ
windlg.c.patch windows/windlg.cに当てるパッチ
window.c.patch windows/window.cに当てるパッチ

ソースコードからビルドするためにはパッチの他に以下のものが必要。 ビルド手順についてのドキュメントはそのうち書くかも知れないし 書かないかも知れない。

  • PuTTY 0.60 のソースコード
  • PuTTY 0.60 ごった煮版 2007年8月6日版 のパッチ
  • FreeType 2 のソースコードまたは静的リンクライブラリ
  • 日本語TrueTypeフォント(Tiny版では不要)
  • Windowsアプリケーションのビルド環境

対応OSは、Windows 95、98、Me、NT、2000、XP、Vista だが、 本バージョンでは Windows XP で簡単な動作確認を行なったのみ。 過去のバージョンでは Windows 98、2000、XP、Vista で動作を確認している。 Windows 95、Me、NT に関しては全く未確認。

使い方

PuTTY起動時またはメニューから「Change Settings」を選んだときに表示される 設定ボックスにおいて「Dokodemo」パネルを選択し、各機能を設定する。 以下、設定項目ごとに説明する。

Caps Lock acts as Control key

これをチェックするとCaps LockキーがControlキーとし機能する。

注意

  • 元々のControlキーはそのままでCaps Lockとの入れ替えは行なわない。
  • キーボードレイアウトが日本語配列のとき本機能は使えない。

Force English keyboard layout

これをチェックするとキーボードレイアウトが強制的に英語配列になる。

Windows NT/2000/XP/Vistaでは、コントロールパネルから英語キーボード レウアウトを追加し、言語選択ボックスから「EN」を選択した場合と やってることは同じ。

Font mode (Tiny版を除く)

フォントモードを選択する。

モード1: System-installed font
組込みフォントを使わない通常の表示モード。 Window/Appearanceパネルの「Font settings」からフォント選択ボックス を開いて使用するフォントを選択する。
モード2: Embeded font rendered by native API
組込みフォントを使用する。
モード3: Embeded font rendered by FreeType
組込みフォントを使用するが、FreeTypeの機能を用いて文字を レンダリングする。Windows98向け。

Tiny版ではモード1のみ使用可。Windows98ではモード1とモード3のみ使用可。

Font size / Charcter set

フォントサイズと文字セットを選択する。

ただし、フォントが対応している文字セットをプログラムから知る手段が 分からなかったので、Windows APIのマニュアルに載っていたもの全てを 選択可能にした。

Adjust font width of oversize characters

各文字が1文字分の枠に収まるように横幅の広過ぎる文字を縮小表示する。 非固定幅フォントを使用する場合に必要。 Character setを「日本語」などに設定しないと機能しないかも。

この機能は、「PuTTYごった煮版」に元から入っていた機能である。 「どこでもハック版」ではそれの有効/無効を切り替えられるようにしただけである。

Adjust font width of undersize characters

横幅の狭い文字を拡大表示する。 Character setを「日本語」などに設定しないと機能しないかも。

この機能は、「PuTTYごった煮版」に元から入っていた機能である。 「どこでもハック版」ではそれの有効/無効を切り替えられるようにしただけである。

Unfixed-pitch font selectable

フォントモード1において、フォント選択ボックスから 非固定幅フォント(プロポーショナルフォント)を選択できるようにする (通常は固定幅フォントしか選択できないようになっている)。

海外で日本語を表示できるマシンの多くは「Arial Unicode MS」という フォントを用いて日本語を表示している。 このフォントは固定幅ではないため、オリジナルのPuTTYでは使用できないが、 本オプションを有効にすることで使用可能になる。 また、日本語を表示できないマシンに非固定幅の日本語フォントを インストールした場合にも、本オプションを有効にすることでそのフォントを 使用できるようになる。

Antialiasing

フォントモード3においてアンチエイリアスを有効にする。

問題点

改版履歴

改版日 変更内容
2009/12/18 配布物をバージョン 0.6-JP_Y+DKDM-20091218 にした。
2008/10/24 配布物について補足説明を追記。 「Unfixed-pitch font selectable」オプションと 「Adjust font width of oversize/undersize characters」 オプションの補足説明を追記。
2008/03/39 新規作成

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